「気候変動が起こっていることは間違いない。唯一議論の余地があるとしたら、人間がそれにどう関与しているかということだ。」
デイビッド・アッテンボロー - イギリスの自然科学者、ブロードキャスター
気候変動は、地球上のすべての地域に影響を及ぼす、現代社会を脅かす問題のひとつです。また他方では、世界経済がパンデミックによる落ち込みから回復しようとする中、エネルギー価格の高騰により、一般家庭にとっても企業にとっても、厳しい状況となっています。今回は、カーボンフットプリントと、AMAが企業組織としてどのようにお客様のカーボンフットプリントを軽減し、コスト削減に貢献しているかに焦点をあててみましょう。
『The Carbon Footprint of Everything』(すべてのカーボンフットプリント)の著者であるマイク・バーナーズ=リーは、カーボンフットプリントを「ある製品が生産されるため、またはある活動が行われるために必要とされた温室効果ガスの排出量の合計」と定義しています。
もっとわかりやすく言えば、それは、交通輸送や、家庭エネルギー消費、食物などを含む、さまざまな活動や製品が与える影響を意味しています。個人がカーボンフットプリントを削減できるかどうかは、個人の行動に左右されます。例えば、どこに行くか、どのように移動するかといった小さな決定が、カーボンフットプリントに大きな影響を与えることになります。
このように、カーボンフットプリントを最小限に抑える効果的な方法の1つは、出張を減らすことです。
もっと正確に言えば、出張は必ずしも必要なものではありません。ですから、仕事でフライトを予約する前に、飛行機に乗る理由と、ビデオ通話で済ませられないかどうかを、もう一度考えてみてください。ビデオ通話でなくても、やり取りしながら同じ作業を同じ生産性で実行できるデジタルソリューションはないのでしょうか?
特に、新型コロナウイルス感染症の流行は、私たちの仕事やコミュニケーションのやり方を大きく変え、それを再構築するきっかけとなりました。物理的近接度が高いセクターは、医療、出張サービス、屋外生産・保守、農業、建設現場、倉庫、屋内生産などの部門でした。
一言で言えば、リモートワークが、出張旅行を大幅に、そして永久に削減したのです。バーチャル会議に参加したり、遠隔協働作業をしたりすることで、移動時間を節約し、ロジスティクスの煩わしさを回避し、ワークライフバランスを向上させることができることを、誰もが目の当たりにしたことでしょう。交通機関の利用を避けることは、一般的な気候変動の緩和につながるのです。
XpertEyeプラットフォームは、重機のメンテナンスを行うサービス技術者から、心臓手術に遠隔で参加する外科医まで、さまざまな産業分野で利用されています。当社の遠隔協働作業プラットフォームは、出張の必要性を減らすことで、企業のカーボンフットプリントを削減します。
グッドプラネット基金が実施した最初の分析によると、XpertEyeソリューションを活用することで、使用寿命に相当する25か月間にわたり、二酸化炭素の排出を55.000 tC02eq回避できたことがわかります。この量は、1年当たり26.400 tC02eに相当します。
XpertEyeキットを使用することで、当社のお客様は毎月1トンのCO2換算排出量を回避することができます。
先日、当社では、「地球を守りながら、プロフェッショナルの仕事を向上させること」を、当社の「レゾンデートル」(存在理由)あるいは目的、と定義しました。
AMAのCSRディレクター、マリー=アン・ドゥニ
パンデミックが起こる以前、Solvay Materialsイタリアは、遠隔地にいる顧客や同僚を対象に、アプリケーション開発ラボの現場ツアーを開催していました。移動制限が課せられたため、Solvay社では、遠隔協働作業を行うためのXpertEyeを導入し、離れた場所にいながら誰もが段階を追ってプロセスを検証できるラボのバーチャルツアーを開催しました。スマートグラスを装着した人の視点は、携帯電話を持って動き回る場合の視点より、はるかに優れたユーザーエクスペリエンスを与えてくれました。
導入がもたらした結果の一部:
米国の養鶏企業、Wayne farmsは、ヴァーチャル監査と遠隔協働作業にXpertEyeソリューションを導入しています。現在、特定の機器のトラブルシューティングを遠隔で実施することで、サービスエンジニアが全国を飛び回らなくて済むようになりました。以前はダウンタイムが最長で2日間も続くことがありましたが、現在では2時間で問題を解決できるようになりました。
スマートグラスの使用は、今では日常業務に完全に組み込まれています。
遠隔協働作業ソリューションへの投資は、カーボンフットプリントを軽減する大きな機会となります。AMAでは、さまざまな業界に対応する使用事例の開発に努めることで、カーボンフットプリントの軽減に各種業界の力が結集されるよう取り組んでいます。
当社のCSRプロジェクトマネージャーにご相談くださり、貴社が遠隔支援ソリューションの導入で脱炭素社会の実現にどのように貢献できるかご確認ください。