AMAは、フランスのプジョー(Pujo)教授によるインドネシアでの医療救急研修プログラムを支援

この集中研修プログラムは、2022年8月22日~26日に、ジャカルタで行われ、45名の 医師が参加しました。研修ではさまざまな対話形式のセッションを通じて、効果的な救急医療の実践について話し合いがもたれました。

 

ジャカルタにおける救急時の遠隔医療の可能性

インドネシアは世界最大の島国で、17,508の島々から構成されています。このように地理的に分散しているため、農村地域において適切な医療サービスが受けられるかどうかが問題となります。

インドネシアにおける救急医療はまだ発展途上であり、現実のニーズに応えるためには早急な改善が必要です。さらに、離島という地理的条件は、医療へのアクセスを提供する上で大きな課題です。

今回のように遠隔医療へのトレーニングを実施すれば、都市部の医師と離島の住民をつなぐ医療への道が開けます。また、スマートグラスに代表されるaR技術は、ヘルスケアへの即時アクセスを可能にします。

SAMU研修の目的は、専門家が365日毎日24時間対応することができない場合に、救急隊員がより自立して負傷者の治療にあたることができるようにすることです。

 

フランスの緊急医療サービス(SAMU)

SAMUは、24時間体制で医療サービスを提供するフランスの公的医療サービス機関です。このサービスは、主にプレホスピタル診療に介入し、患者さんが適切な医療サービスを受けられるように連携サポートします。SAMUはフランスの各県単位で組織されており、地元の主要病院が運営しています。

また、この組織は、医療機器を備えた救急車も保有し、SMUR(移動救急蘇生チーム)と呼ばれる緊急事態に対応できる訓練を受けた隊員からなります。そして、緊急医療が必要な患者さんのために、救急医療専門医と看護師を配置し、診断・治療・搬送を行う組織をもっています。

 

研修プログラムについて

この研修は、SAMU973(カイエンヌ)の上級医長であるジャンマルク・プジョー(Jean-Marc Pujo)教授が、インドネシアのFKUI大学と共同で開催しました。SAMUの救急隊員は、緊急医療支援や高度医療支援のための特別な訓練を受けています。したがって、研修は、医師がより効果的に緊急事態に対応できるようにすることを目的としています。

フランスSAMUの医師が中心となって、さまざまな研修モジュールが実施されました。

モジュール1: 緊急時の対応

モジュール2: 血行動態不全の管理

モジュール3: 呼吸不全の管理

モジュール4: 鎮痛・鎮静技術

このトレーニングプログラムは、今後数カ月の間にさらに2回実施され、研修生全員にフランス語の修了証書が授与されます。

 

XpertEyeを使用する医師の研修

AMAは、約23のSAMUと積極的な協力体制を維持していますが、研修の一環としてXpertEyeソリューションを紹介しています。XpertEyeを使えば、救急隊員が事故現場の映像をリアルタイムで医療ディスパッチャーに送信することができます。これにより、事態の深刻さをより的確に把握し、より迅速で適切な対応を行うことができます。同様に、スマートグラスや追加カメラの使用により、救急医療に今までにない付加価値をもたらすことができます。

 

 

全ての研修者が、XpertEyeを試用し、その使い勝手の良さを体験しました。